小学校のPTA研修会にお招きいただき
時短料理ワークショップを開催。

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 偶然にも私の子育て時代のママ友もいる小学校(東京・世田谷区)で、ママ友ふたりが応援に来てくれて心強かったです。校長先生、副校長先生もご出席で少し緊張したものの、終わったあと先生からは「まるで”授業”のようで面白かった」とお褒め(?)の言葉をいただき、ひと安心しました。
 その”授業”、まずは基本的な「時短のコツ」のお話から始めました。

◎野菜をスライサーで切って塩もみして冷蔵庫に入れておくこと。
◎使いやすい万能タレを常備すること(万能タレの作り方はページ下に)。
◎そして、調味料に投資すること。

……と、スタートしやすいポイントを試食を交えてお話ししました。

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 時短料理は、子どもと向き合う時間を増やし、自分の時間を作るためのもの。小さな自信を積み重ねていくことで段取り力を身につけ、ストレスなく日々を過ごすことを目的としています。
「今日は献立を考えておいたので慌てなかった」
「塩もみキュウリがあったから、シラスを混ぜて一品がすぐに増えた」
などなど、小さなことでよいので、「できた!」という自信を積み重ねていけば、日々のストレスを減らしていくことができると思うのです。

 「ストレス度合いは“裁量をいかに自分が持てているか”と比例する」
 これは先日、メンタルヘルスの先生から伺ったことです。毎日どうせ作る料理をゲームのようにして「できた」自信を集めて行けば、自分も幸せ、家族も幸せ。そこで自信を取り戻せば、仕事もうまくいって職場も幸せ。と、うまく循環していくのではないかなあ、と思っています。

料理手順を明らかにすると、子どもや男性を巻き込める!
 さて。小学校でお話ししたなかで、やはり反応が大きかったのは
 「いちばんの時短は、子どもに料理を覚えさせること」というところ。
 「時短料理」イコール「手抜き」のイメージがまだまだ多いのですが、わたしのオススメしている時短料理は、回り道のようですが、料理を基本から見直すことを最初の大切なステップとしています。まず料理の手順を明らかにして、省けるところ、前倒し作業できることを考えることで、応用できる料理力・生活力につながると思うからです。

 そこで、どうせ一から考えるなら、子どもにも教えちゃえ!というのが私のご提案。もしくは、料理過程がクリアになっていれば「お手伝いしたい〜」という子どもにも、「じゃあ、ここの手順をお願いね」と、気軽に頼むことができます。
 そのときに、作業のフローチャートなどあれば、高学年の子どもや家事に手出しをしづらくなっている男性陣にも理解がしやすいのでオススメです。

 「学校でこんな楽しい講座が受けられるなんて思わなかった!」
 「時短の先にあるのは自分の時間という発想が新しい。美味しくて短時間でできるのは
うれしいです」
 「小さな工夫の積み重ねが豊かな食生活につながっていて、それがそんなに大きな手間をかけなくともできる点が素晴らしいと思った」
 「まだまだ模索中の小さい子をかかえるママに、大丈夫!というエールを送ってあげられるような良い講義だった」
 「料理が苦手で苦痛だったが、パターンをつけて、合わせ調味料を上手に使えば、時短にもなって楽しめるかも……と思った」
 「時間の使い方を考え直すきっかけになった」

 などなど、感想もたくさんいただいたそうで、本当にうれしいです。
 夏休み直前の研修会でしたので、「子どもと作る料理は自由研究のテーマにもぴったり!」とお伝えできたのもよかったです。
 「子どもが一緒に料理を作る、なんてこれまでなかったので今から間に合うかどうか……でも、簡単なものから始めて子どもに生活力がつくようにしていきたいと思います」
という感想もいただきました。この夏、お役に立っているといいなあ、と思います。

 最近「時短料理と段取り術をビジネスマン向けに」というお問い合わせが重なり、働く人に役立つ時短料理術を、と考え続けていたのです。そんななか、同世代のママたちとアットホームな雰囲気でお話できて、楽しい一日になりました。
 では、時短料理のスタートはここから!という「万能タレの作り方」をご紹介します。

万能タレの作り方
【材料・作りやすい量】
しょうゆ 2カップ
みりん 大さじ3
砂糖 70〜100g

【作り方】
1.材料をすべて合わせ、砂糖が溶けるまで小鍋で加熱する。
2.あら熱がとれたら、保存ビンに入れて保存する。

【活用例】
きんぴらの味つけに、肉じゃが、卵とじ、炊き込みご飯など和食の基本味つけが、これ1本でできます。

 

田内しょうこ